2019/9/30 月曜日

法務省矯正局長・保護局長御視察される

Filed under: ブログ — admin @ 16:45:21

               愛媛県更生保護会施設長 松田辰夫
 去る8月29日(木),法務省の名執雅子矯正局長及び今福章二保護局長が当更生保護会を御視察されました。二人の局長がそろって全国の更生保護施設を御視察されることは,極めてまれで,近年では初めてのことだそうです。なお,この度の御視察は,「再犯の防止等の推進に関する法律」(平成28年法律第104号)の下で,今後,矯正及び更生保護機関相互の連携を一層強化していくことを目的としたものであり,それにふさわしい更生保護施設として当更生保護会が選出されたものと聞き及んでいます。
 御視察当日,二人の局長は,それぞれ随行者1人を伴って,午前11時50分に到着された後,当更生保護会内の地域交流室において催された約1時間にわたる昼食会及び情報交換会に臨まれました。その時,参加された他の方々は,高松矯正管区及び松山保護観察所の各長並びにその随行者のほか,愛媛県下の更生保護関係団体,すなわち,愛媛県保護司会連合会,愛媛県更生保護女性連盟,愛媛県BBS連盟,愛媛県就労支援事業者機構,愛媛県更生保護会及び愛媛県保護観察協会の代表者等各2人の合計20人でした。
 同昼食会及び情報交換会は,参加者全員でお弁当を食べながら,終始,和気あいあいとした雰囲気の中で行われ,二人の局長の,更生保護の現場の実情をできるだけ詳しく知りたいという率直な人柄と熱意にあふれた気持ちに動かされて,全員による忌たんのない話合いとなり,活発な意見交換や質疑応答が行われ,愛媛県の更生保護現場の実際を認識し理解を深めていただくとともに,さらなる充実と発展を期する上で,非常に実り多いものとなりました。
 続いて,当更生保護会の概況説明に移りましたが,午後零時50分から午後1時30分までの約40分間に,私がパワーポイントを使って当該説明を行った後,約20分間をかけて施設内各所を御案内し,午後1時50分に全ての予定を滞りなく終了して,二人の局長には,次の予定地に出発していただきました。
 なお,その施設概況説明において私が最も力を入れたことは,被保護者一人ひとりの再犯・再非行の防止を図るためには,その「自己肯定感」を高めることが不可欠であることはもとより,再犯等防止対策の2本柱である「居場所の確保」と「出番の確保」に関し,就労が困難な高齢者及び障害者等に対しては,「出番(就労)」に代わる別の施策が必要であり,それが,当更生保護会の場合には,施設及び地域の人的・物的条件等を生かした「生きがいづくり」であると考え,そのような施策の基本となる理念に基づいて,昨年(平成30年)8月から「高齢者等生きがいづくり農園作業」を始め,地域の方々と一緒になって運営していることを強調させていただきました。しかしながら,御視察の時間的制約から,当該「ふれあい農園ひまわり(雄郡寮)」に御案内できなかったことは残念なことでした。
 ところで,私は,私事ながら,前職の刑務官時代に名執雅子矯正局長と何度か面識がありましたので,到着後,同局長をお出迎えしたとき,「矯正の時と同じように,一生懸命に更生保護の仕事に励んでおられることを聞いています。大変良い施設運営を行っていますね。後ほど詳しく聴かせていただきます。」と,同局長から過分の御挨拶をいただき,大変感激いたしました。それとともに,思い出したのが,同局長と初めてお会いした,厚生労働省が平成24年度の社会福祉推進事業の一環として企画された,平成25年1月16日(水)開催の大阪ガーデンパレス(大阪市淀川区)における「全国地域生活定着支援センター協議会第3回現任者スキルアップ研修」のことでした。この時,私は,主催者のお招きにより,約600人を超える聴衆を前にして,「刑事施設における高齢受刑者等に対する社会復帰支援指導~長崎刑務所と高松刑務所の取組を中心として~」と題して講演を行いましたが,その研修の来賓の一人で,当時の法務省矯正局少年矯正課長として勤務されていた同局長から,我が国の社会情勢を反映して高齢化する刑務所人口に対する新たな社会復帰のための制度の構築や新しい施策の実施等に向けて,実務家の立場から積極的な研さんと実践に努めていくようにと,温かいお言葉をいただいたことを懐かしく思い出したのでした。
 御視察後においては,今福章二保護局長は,地元愛媛新聞記者の取材に応じられ,「職員らの熱意のこもった取り組みを知り、感銘を受けた。刑務所や更生保護施設、地域社会が一体となって立ち直り支援が可能になると改めて分かり、視察内容を今後に生かしたい」と話されました(令和元年8月30日付け愛媛新聞による。なお,同新聞からの転載につき,愛媛新聞社の承認済み。)。また,名執雅子矯正局長は,御視察後の9月13日(金)にいただいたお電話の中で,「先駆的な取組をされ,大変素晴らしい施設運営を行っていることを拝見して,非常に感銘しました。そのため,その後,いろいろな所で,いろいろな人たちに貴施設のことをお話しさせてもらっています。あれだけ多彩な処遇・指導等を活発に行っている施設は,他に見当たりません。模範的な施設だと思いますので,さらなる充実強化に努めてください。また,松田さんのように,矯正施設の幹部が退職後に更生保護施設の施設長に就任し,矯正処遇と更生保護との有機的関連性を深めていただけることは,非常に理想的な在り方だと思われますので,今後ともそのような人材が増えていくことを期待しています。」という所感をいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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