2017/9/11 月曜日

多 職 種 連 携

Filed under: ブログ — admin @ 15:48:36

                          愛媛県更生保護会施設長 松田辰夫
 『新・社会福祉士養成講座9 地域福祉の理論と方法』(中央法規出版株式会社発行)には,「多職種の連携」を踏まえ,それぞれの職種の専門性を発揮し,包括的な支援体制を構築する等の観点から,「多職種からなるチームアプローチ」について,「近年では人々の抱える生活課題が複雑化してきており、支援を進めるうえでは多職種による多側面からのアプローチが必要になってきている。以前から病院などの医療機関には、患者の療養生活上の問題などに対応、支援するためにソーシャルワーカーが配置され、保健医療職とのチームアプローチを行っている。/今日では、矯正施設や教育の現場などにもソーシャルワーカーが配置されてきている。刑務所などの矯正施設には、高齢や障害などにより出所後の生活が成り立たないために再犯を繰り返してしまう人々が増加しており、支援の必要性が認識されてきている。そのために刑務所内に社会福祉士や精神保健福祉士が配置され、地域生活定着支援センターなどと連携をとりながら社会復帰支援にあたっている。/また教育の現場では(後略)」と述べられています。
 このように,「多職種の連携」は,旧来の,例えば,保健・医療・福祉の分野を超えて,今日では,刑務所出所者(特に,高齢者・障害者)の再犯防止と社会復帰支援をめぐる矯正及び更生保護の分野にまで及んでいることが分かります。
 こうした刑事司法における「多職種の連携」の実践の一環として,愛媛県地域生活定着支援センターが,ここ数年来主催している関係機関・団体等による交流会に,先般,愛媛県更生保護会の職員が初めて参加しました。
 同交流会は,去る8月4日(金),松山市宮西のホテルクラウンヒルズ松山において,「再犯の防止等の推進に関する法律」(平成28年法律第104号)下における,それぞれの機関等の活動の幅を拡大化する機運を高めるために意見交換や情報交換等を行い,相互理解を深めることなどを目的として,松山刑務所(3人),愛媛県地域生活定着支援センター(愛媛県社会福祉協議会)(4人),愛媛県更生保護会(「雄郡寮」と呼ばれます。)(5人),松山市障がい者南部地域相談支援センター(5人)等が参加して行われました。
 それぞれの機関等の方々が活発に協議を行い,親しく懇談する中,私たち愛媛県更生保護会の職員においても,他の機関等の方々と多様な意見交換や多数の質疑応答等を行うことができ,また,施設見学をしてもらいたい旨の要望を出すなど,短い時間ながらも,各機関等との一体感のある大変有意義な時間となりました。
 最後に,矯正と更生保護の役割が刑事政策上極めて重要なものであることは言うまでもありませんが,とりわけ,更生保護においては,ますます複雑多様なものとなりつつある対象者(被保護者)の特性に応じた更生保護を行っていきつつ,更生への努力を傾けている被保護者を,地域社会が積極的に受け入れて援助をしていくという地域社会づくりの実現を目指していくことが求められており,そのために,関係機関等との一体的・総合的な連携が必要不可欠であることから,愛媛県更生保護会としても,今後も,前記「多職種の連携」の緊密化に一層協力し,尽力していきたいと考えています。

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